思い込みが激しい

思い込むとは、そうだと信じることであり、思い込み自体は自然な思考活動です。

しかし、その 程度が甚だしくなる と、いつまでもその思考に 留まる ようになります。

現在、思い込みが激しいと自覚している方は、速やかな改善・対処を望まれているかもしれません。

その前に、思い込みが激しくなる原因を、客観的に理解してみませんか。

思い込みは、癖 となった 自動思考 による認知処理が原因です。

したがって、根本を理解し、意識的に思考を訂正する ことが望ましいと考えます。

もし、思い込みの辛さから一刻も早く解放されたいなら、以下の内容が妥当かもしれません。

心理学の理論に関連するワークに触れていますので、理解しながら実践できます。

ご参考ください。

なお、本記事は理論のみです。

思い込みに関係する「信念」を掘り下げました。

  • 信念の種類
  • 思い込みを激しくするメカニズム

取り上げるのは、上記の2点です。

思い込みが激しくなるメカニズムを、心理学の「確証バイアス」から説明します。

Point

◆ 思い込みを作る信念の種類

◆ 確証バイアスとは

◆ 信念を確証する理由

 ※この記事は3分で読み終えられます

信念の種類

思い込みは、過去の知識・経験から形成された枠組み(スキーマ)により、自動化された 思考癖 が原因です。

スキーマには、認知処理(神経伝達)をスムーズにするというメリットがあります。

ところが、スキーマが誤ったままだと、望まない出力(感情)を繰り返すことになります。

これが、不安や怒りなどを生んでいる思い込みです。

スキーマは、「AとはBである」という「信念」と言い換えることもできます。

信念には、「無知」からくる信念 と、「経験」からくる信念 があります。

「大手企業に就職しないと安定した人生を送れない」という思い込みを例に挙げましょう。

メディアや周囲の意見から、「大手企業に就職=人生の安定」という公式が出来る。

これは、無知からくる信念(思い込み) です。

この場合は、安定した人生を送る道が他にもあると知ることで、信念を取り除くことが可能です。

よって、比較的容易に思い込みから解放されます。

ところが、そこに「親の期待」が絡んでいると話は別です。

過去に親子間で得た経験がベースにあるため、 経験からくる信念 である可能性が高くなります。

「大手企業=人生の安定」は親の価値観。

その価値観に子どもが従ってくれることを、親が期待している。

この場合、信念は「大手企業に就職=人生の安定」(A)ではありません。

「大手企業に就職=親に認めてもらえる」(B)なのです。

したがって、他に安定した人生を送る方法を知っても、思い込みの辛さから解放されるのは難しくなるでしょう。

また、思い込みを生んでいる真の信念(B)に、本人が気づいていないことも問題を複雑にします。

なぜなら、意識に上がっているのは(A)だからです。

発達課題の未達成

激しい思い込みを分析すると、自分を信頼できない「自己不信」に辿り着きます。

それが、さまざまな場面で「不安」として表れるのです。

心理的、社会的に適応しながら生きられるよう、人間には発達の各段階において、必要な課題が与えられています。

発達心理学者であるエリクソンの「心理社会的発達理論」で言うと、最初の課題は「基本的信頼の獲得」です。

これは、幼少期の愛着形成によって獲得されます。

獲得できなければ、この世界に存在する自分の価値に「不信」を抱いたまま、次の段階へ進むことになります。

○○ができなければ、自分には価値がない
○○でなければ、愛されない

条件が満たされたときに、自分の価値が生まれるという「条件つきの自己信頼」。

その信念に基づいて、世界を見るようになります。

したがって、「他人から好かれない」「何をしてもうまくいかない」など、極端な思考へ傾倒 する。

あるいは、他人や社会の評価へ過度に依存する、人に好かれるために偽りの自己を演じるなど、自分らしさ(アイデンティティ)を喪失 する。

このような不適応を招きやすくするのです。

他に、成長過程で受けた大きな心理的ショック(いじめなど)が原因の場合もあります。

したがって、すべてが愛着不全であるとは言えません。

信念の裏付け

人は、外界から得る膨大な情報から、見たい情報のみ選択、さらに自分の都合に合わせて解釈します。

そのとき、自分の信念を正当化しようと、ある心理的な働きが生まれます。

心理学で「確証バイアス(偏り)」と呼ばれるものです。

確証を得るため、信念に合う情報を選び、信念に合う解釈をしているのです。

それによって、「ほら、やっぱりそうだ」という確証を重ねていきます。

信 念
 ↓
確証バイアス
 ↓
強 化

これがループされると、信念はますます意識に固定されていきます。

結果、囚われが強くなり、思考全体を思い込みが占めるようになるのです。

この現象は、エネルギーの観点からも説明できます。

思考は目に見えませんが、エネルギーとして存在します。

よって、考えれば考えるほど、エネルギーが注がれるため、思考が肥大するのです。

確証する理由

確証バイアスは、信念が正しいと証明するための心理的な歪みであり、偏りです。

なぜ、私たちは偏りを生んでまで、信念の正しさを証明したいのでしょうか。

  • 自己を正当化
  • 反証に対する認知処理の省略

諸説ありますが、共通していることは、自分に「不快」を与えないため という点です。

私たちにとって、最も大切な存在は「自分」です。

そのため、自分が間違っていると思いたくない防衛が働き、正当化する方向へ向かう。

または、信念の誤りを自覚すると、正しい情報を探す必要性が生まれるため、その認知処理を省く。

無意識ながらに、このような「護りの態勢」に入るのかもしれません。

そこからは、信念を持ち続けることで、自分を苦しめないようにする、潜在意識の意図(愛)が見えます。

(皮肉にも、意識の上では苦しめられていますが・・・)

たとえそれが、非合理的な内容でも、潜在意識は理解できません。

潜在意識の目的は、ただ一つ。

あなたを護ることだけ です。

まとめ

思い込みは、信念(スキーマ)によって自動化された思考癖です。

激しくなるのは、確証バイアスによって信念が強化されるからでした。

信念は「無知」からくるもの、「経験」からくるものに分けられます。

後者は、幼少期の発達課題である「基本的信頼」の未獲得、または獲得不足が原因のひとつです。

それが、情報の選択や解釈に望ましくない影響を与えていると考えられます。

思い込みが激しくなる(結果)には、そこに至るまでにプロスセス(原因)があります。

よって、開放への道は、プロセスへ介入することです。

信念(原因1) 
 ↓
確証バイアスによる強化(原因2)
 ↓
思い込みの激しさ(結果)

原因1か原因2、あるいは両方へのアプローチが必要になるでしょう。

原因1なら信念を緩める、原因2なら確証バイアスに至らないよう、視点を変える・・・など。

信念を緩めるには、インナーチャイルドのケアが必要なこともあります。

いじめなど、過去の辛い経験が自己不信を招いている場合は、記憶自体の衝撃を和らげるほうが効果的かもしれません。

記憶の書き換えは、シリーズでお届けしています。

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