愛着理論

「インナーチャイルド」 という言葉を、耳にしたことはありますか?

直訳すると、「内なるこども」です。

幼少期における親子関係は、「愛着」とよばれ、その後の生き方、とりわけ対人関係の構築に、影響を及ぼします。

愛着障害が起こると、満たされない 感情が、当時のまま、潜在意識に残ることになります。

これが、インナーチャイルドです。

インナーチャイルドは、癒されるため、そこに留まり続けています。

自己評価が低い、人間関係でつまづくことが多い、孤独・・・

それは、インナーチャイルドが、癒されていないことが原因かもしれません。

インナーチャイルドに気づくため、今回は、関係の深い「愛着障害」にも触れています。

Point

◆ 愛着とは何か

◆ 愛着障害の型について

◆ 自己肯定感を高めるために

 ※この記事は3分で読み終えられます

愛着とは

愛着の定義は、「幼少期に養育者との間に築く、無条件の情緒的絆」です。

無条件の情緒的絆とは、簡単にいうと、「何をしても、しなくても、親から愛されている状態」のこと。

子どもにとってそれは、自分自身の 絶対的な存在価値 を与えられるに等しいことです。

そして、この世界で生きるために必要な 安心や信頼の基礎 を形成していきます。

安心や信頼は、「自己肯定感」や「他者信頼」につながるもの。

反対に、それを得られないと自分が存在することに不安を抱く、他者を信頼できないといった、心理・社会的な問題を抱えるリスクが高くなります。

人間の赤ちゃんは、「生理的早産」と呼ばれるように、周囲の援助なしでは生きられない、未熟な状態で生まれてきます。

したがって、幼少期における、養育者と子どもとの関わりは、子どもの生命の維持を左右するほど重大なこと。

つまり、親から愛されないことは、子どもにとって「生存危機」と同じくらい、恐怖を感じることなのです。

だから、子どもは必死に親から愛されようとするのですね。

養育者から、十分に愛されていないと感じた記憶は、消えることがありません。

その後のセルフイメージや、この世界に対する「信念」として、潜在意識に刻まれ、人生に影響を与え続けていきます。

愛着タイプと特徴

愛着には、どのようなタイプがみられるのでしょうか。

さまざまな研究によって、以下の特徴が発見されています。

その筋の研究で有名なのは、エインズワースの「ストレンジシチュエーション」 です。

個人的には、岡田尊司氏の分類がわかりやすいと感じるため、今回はそちらを紹介させていただきます。

岡田氏は、愛着の型を「安定型」「回避型」「不安型」「恐れ・不安型」の4つに分類しています。

安定型以外は、すべて不安定な愛着スタイル(愛着障害)です。

それぞれのタイプと特徴を、簡潔にまとめました。

安定型

  • 対人関係において、相手からの愛情が持続することへの絶対的な信頼をもつ
  • 他人は自分を助けてくれる存在と感じているため、気楽に援助を求められる
  • 相手の反応に左右されず、相手に対しても偽るよりさらけ出すことが誠実と考える

回避型

  • 親密な関係を重荷に感じるため、距離を置いた対人関係を好む
  • 「関わり=責任増加」と考え、他人との衝突を嫌い、依存もしない
  • 共感性は低く冷静だが、それは傷つきから自分を守る防衛メカニズムの可能性が高い

不安型

  • 愛情や承認を強く求めるため、拒絶や見捨てられることを過度に恐れる
  • 他者は自分を傷つけ、不安にさせる存在とみなす傾向が高い
  • 身近な人に依存し、相手から必要とされている保証を得ることで心の安定を図る

恐れ・不安型

  • 回避と不安どちらも強く、人間嫌いの面と見捨てられ不安の面とをあわせ持つ
  • 人を信じたいが信じられない葛藤を抱くため、人間関係がより不安定になりやすい
  • 養育者との関係において、深く傷ついた体験に由来することが多い

 

このように、不安定な愛着スタイルでは、対人関係における極端な偏り、自己不信、他者不信がみられます。

今回は、概要のみをご紹介していますので、個別の事例など、より詳しく知りたい方は、以下の書籍をご覧ください。

愛着障害 子ども時代を引きずる人々(岡田尊司著)

自己肯定への影響

不安定な愛着の記憶が与えるもっとも大きな影響とは、自分を信頼できないという、自己肯定感の低さです。

それによって、良好な人間関係の構築への妨げや、願望実現に向けた選択・決断の足枷になることが見られています。

自己肯定感を構成しているのは「絶対的な存在価値」「自己効力感」「自立」です。

この土台となるのが、親子関係によって築かれる愛着なのですね。

幼少期の記憶は、歪めて認識されていたり、理性によって合理的に解釈されていたりすることがあります。

したがって、生きづらさを生む原因が愛着にあることに気づかないまま、外側から受ける刺激に対して、不適応な反応を何度も繰り返し、苦しみを重ねてしまうことが、しばしば起こります。

そして、さらに自己肯定感を低下させてしまう・・・。

このような負のループを断ち切るには、これまでの経験から、自分の愛着スタイルを知り、インナーチャイルドを癒す 作業が必要です。

つまり、望まない反応を生んでいる「種」を、そのままにしないことが大切なのです。

それが、自己肯定感を高める第一歩になります。

最後に・・・

  • 「自分はこの世界に生きていていい存在」という絶対的な安心
  • 「他人は自分を助けてくれる安全な存在」という絶対的な信頼

これらを取り戻すには、幼い自分が受けた傷を大人になった今の自分が癒し、頑なに防衛していた何層もの壁を溶かす。

あなたが、潜在意識を書き換えたいと思われる理由の一つは、「ありのままの自分を愛したい」からではないでしょうか。

ありのままの自分を愛するとは、過去も含めたすべて愛することです。

それは、愛着不全により傷ついた経験や辛い感情を、そのまま認め、受け容れることでもあります。

過去はあなたの人生の大切な一部です。

それによって、「今のあなた」が形成されたのですから。

過去を受け容れることは、自分を肯定することになります。

それでも、辛い記憶が残り続けて身動きが取れなくなっているのでしたら、記憶に残っている「場面」だけを、新たに書き換える道があります。

以下では、【1】視覚・【2】聴覚・【3】身体感覚の順に、記憶を書き換える方法をご紹介しています。

望ましいのは、最も強く刻まれている感覚へのアプローチです。

それがわからない場合は、順にご覧いただき、ご自身の記憶を支配している「主感覚」を発見してください。

こちらに参加しています。
お役にたてましたら応援いただけると嬉しいです。

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